野々市町の常賛寺さんにて「犬と猫と人間と」の自主上映を見られた方の素敵な感想がブログに書かれていました。金沢市小金町の双葉鍼灸療院の先生でブログ名は「院長のドタバタ活動日記」です。

二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

『犬と猫と人間と』 自主上映会 ②

2011年02月26日 | 日常

2月20日(日)、野々市町の常讃寺で開催された、『犬と猫と人間と』の自主上映会を観ての感想を少し書きます。

私は、すご~く犬や猫が好きなわけではないのですが、母親が大好きですね。のら猫ちゃんの餌をあげたりしているわけです。家にも黒いネコちゃんが住んでます。

家のことはいいとして、この映画は、捨てられた犬や猫がどうなってしまうのか、その現状はどうなのか、という身近な社会問題を描いたドキュメンタリー映画です。

飯田基晴さん監督作品。

今回のこの自主上映会の目的は、「いのちを考える」「未来の子どもたちに何を残していくのか」などです。この身近な話題から、いのちの大切さを再認識しようという取り組みだと感じました。

現在、私たちが道を歩いていても、のら猫ちゃんはたくさんいますよね。のら犬ちゃんは最近は見ないですけど、そのほとんどが人間の都合により捨てられたものです。「家庭の事情でしょうがないでしょ」と言われる人がいるかもしれませんが、犬や猫は道具ではなく、命があるのです。人間と一緒で、食事もとれば、排泄もする生き物なんですよね。捨てたくて捨てる人はいないのかもしれませんが…

さて、自治体の動物保護センターに保護される犬や猫、引きとられる犬や猫はあとを絶たないようです。その末路はほぼ処分されるようです。ボックスの中に入れられ二酸化炭素を送り窒息死させるようです。数字は正確ではないかもしれませんが、年間30万匹の犬や猫が処分されるそうです(そのうち猫が20万匹)。
その8割から9割が子猫や仔犬たちです。動物保護センターから引き取られる犬や猫たちの割合は1%ほどだったと思います。それだけの命が失われています。

動物を処分するセンターの人たち、私が思っている印象としては行政の仕事として淡々と処理しているのかと思いきや、皆さん犬や猫、動物が好きな人が多く、どちらにしろ処分しなくてはいけないのだったら、動物の好きな自分たちがやってあげようというコメントが映画の中に出てきたのが感動とともに、不理解だったな~と心改めました。
処分したくてしている人なんかいないということです。

また、民間の動物愛護センターでどうにか保護し、教育し、引き取り手がある状態にしたいという取り組みを皆さんで試行錯誤しながら活動されている様子、また、捨ててあった5匹の仔犬を小学生たちが見つけ、自分たちのおこずかいを餌代などにまわし、一所懸命育て、その引き取り手が見つかった時の嬉しさと別れの辛さに小学生たちが涙しているシーンには感動しました。まだまだ日本は捨てたもんじゃないな~と思いましたね。思いやりの心、支え合う心、日本人が本来持つ美しい心を子どもたちはしっかり持っています

自分の生活が苦しいにも関わらず、たくさんの捨て犬の面倒をみているおじさんたち、それを支える大学生のボランティア、その犬たちの引き取り手を探す外国人の方、のら猫の写真をとり、猫たちの訴えを社会に伝えようとするカメラマンと奥様、いろんなところで地道に活動されている人たちがいるんだな~と感心しました。

イギリスは動物愛護の先進国らしいですね。ペットショップには犬や猫は売っておらず、のら猫も街を徘徊していないそうです。犬や猫をペットとして買いたい人は、動物愛護センターで買うというシステムになっているようです。この辺りも日本は考えていかにといけないでしょうね。

映画の最後にベテラン獣医の先生の話がありました。戦中は犬などを買うことは贅沢とされ、国に献上するようにお達しがあったという。軍用犬にされたり、食用にもされたという。そんな先生の戦中の経験も踏まえ、その先生は「平和と豊かさこそ大切」と話されていました。
映画の中の映像にも「ペットは家族です」「家族の一員です」と話される人がありました。今の日本ではそんな人や家族がほとんどだと思います。しかし、自分が食うか食えぬかの状態であったらどうでしょう?物資が入らず、日常必需品が高価になり、生活が困窮したらどうでしょう?それでもペットを家族の一員として扱えるでしょうか?
人という動物は霊長類のトップに君臨し、思考し創造することのできる唯一の動物です。心というものがある高貴な動物でもあり、残酷で自分勝手な面を持つ、生物としての本分忘れてしまうこともある動物でもあります。

平和と豊かさあればこその、「今」のペット事情というのがあると感じます。人生ベテランの先生の言葉は重いですね。

私はこうも思いました。確かに犬や猫と私たち人間の命の本質というもの、命の重さというもは変わりはないのだと思います。だからこうやって、犬や猫のことを真剣に思う人たちもいるわけです。
先ほどの平和と豊かさの話ではありませんが、もし極限に苦しい状態、例えば、自分の子どもと愛犬が、どちらも「今、この食料を食べないと死んでしまう」状態にあったとしたら、その食料をどちらに食べさせるでしょうか?もし、川に自分の子どもと愛猫が流されていたとしたらどちらを先に助けるでしょうか?
命の重さには変わりはないけど、人間という立場で考えると命の順位というのはあるんではないかな~とも思いました。

この映画、少し避妊手術や子どもを子宮ごと取り出す映像があったりショッキングな映像もあると思いますが、命というものを考える上で、親子で観て、話し合うにはいい教材だと思います。
ショッキングと言いますが、考えてみてください。皆さんは牛や豚が処理されている現場を見たことありますか?私は映像でしかありません。自分でそれができますか?なのに肉だけを食べている。これは矛盾しているでしょう。まあ、ちょっと話がそれていますが、動物を可愛がる、あるいは、動物の尊い命をどう処理して私たちは肉を食べているか、ショッキングでも小さい頃から知っておく義務があると思います。それが可愛がり、食す側の責任ですよね。

世界では今も戦争、紛争、デモ、貧困、麻薬、様々な問題が渦巻いています。その大きな視点を忘れずに、今回のような周囲の小さな、身近な正義を実践していくことが大切なのでしょう。

今回の自主上映会に関わり、様々な取り組みをされている皆さまを応援してます。
パート③では、自主上映会前にご挨拶があった、そんな活動をされている人たちを、ちょっと紹介します。(覚えているかぎりね)

二葉鍼灸療院 田中良和

先生の了解を得て転載させていただきました。

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